柿と奥八女とゴビー

近くで撮った柿 里山の日常

こんにちは、ゴビーです。

家に柿の木が生えているのは、奥八女に一般的に見られる光景です。
その昔(とは言えそれほど昔ではない最近まで)、柿を収穫することは稲の収穫が悪い場合に備えた対策だったようです。米がとれなかった場合に秋冬を凌ぐ非常食として柿はありました。

奥八女では、9月下旬から10月上旬に柿の旬を迎えます。10月下旬になると実が大変柔らかくなり、この状態になった柿の実を「じゅぐし」と呼びます。恐らく「熟し」が由来なのでしょうが、じゅぐじゅぐになった柿の実の感じにぴったりの言葉ですね。

中には渋が戻って食べられないほどの渋柿になる品種もあります。「がんざん」と呼ばれる品種です。一般に店頭に並ぶ「富有柿」とは別物で、9月下旬のゴマがびっしり入ったがんざん柿は、昭和に生きた奥八女育ちには最高のおやつです。

私がまだ若かった頃、地元の小学生たちがふざけてこの柿の実をことごとくちぎってしまったことがありました(当時は柿をもぐ用の竹のサオが近くに備えられていました)。用水路に落ちなかった分は、拾い集めて食べました。私の母が険しい表情をして地面に飛び散った柿を洗面器に集めていたことを覚えています。
今ではそんな小学生の姿もとうになくなって、柿が艶やかな実をぶら下げるばかりです。

民家の屋根を突き抜けて生える柿の木
柿が屋根を突き抜けたのではなく、柿をよけて小屋を建てました。たわわな実りは、秋空に輝く星々のよう。

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