春を待つ、秋を待つ

田んぼの畦道に自生する彼岸花の冬の様子 里山の日常

奥八女が2月を迎えています。

モノトーンの野山にも、しっかりしたグリーンを保っている植物があります。
田んぼの畦にワサワサとしげるこの草は何でしょう。

これは、「彼岸花」の越冬する姿です。あの秋空の下に見る情熱的な赤色からは想像できない様ですね。不思議なのはこれから先、この緑色が枯れてしまうというところではないでしょうか。枯れてしまった後、彼岸花は夏が過ぎるまで、地中で秋を待ちます。
そして、9月10日を過ぎると自ら暦を持っているかのように、ニョキニョキと芽を出し、一晩に10センチメートル以上も伸びて、花を咲かせるのです。

まさに彼岸の花です。葉を出す前に花が咲くという植物。まあ、桜の花もそうですけどね。
毒を持つからこそ人に認められ、モグラなどから田んぼや墓地を守るために植えられるという運命を辿ってきました。これからまもなく緑色の葉を枯らすのですが、地上は他の植物たちに場を譲り、地中でじっと秋を待つのですね。

我々ももうしばらくはじっと巣ごもりすることになりそうです。

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