里山の日常

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乾き砂子 鳥が寝ぐらに 乳薫る

ニオイヒバの株の中に鳥の巣が。生き物の気配は無いのですが、鳥の育児の跡にふと私自身の子育て時代が蘇りました。子供達はとうに旅立ってしまいましたので、遠い日の記憶。宿主は頰白ほおじろかな。それとも四十雀しじゅうからでしょうか……巣を見ると、...
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梅摘みて 転がる先に 夏来たる

茶摘みに田植えも終わりました。6月も終わりに差し掛かり、次の楽しみが訪れています。楽しみと言うより、年中行事と言った方がふさわしいかもしれませんね。何かと申しますと、梅とラッキョウの収穫です。 最近の子たちが苦手とする食べ物の代表格...
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真夏の夜の夢ごとに 誰も酔いしれ恋する

茶づくり以外の農業に関しては、ようよう手習いを抜けたくらいの私ですが、それでも年ごとに腕を上げておりますよ! 「玉ねぎ」は昨年より早く植えたし、連作を避けたので大玉混じりでした。「じゃがいも」は昨年からすると倍増です。 ...
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初ほたる、今年は早い!

子供の頃から、我が家周辺では、 蛍が見られるのは、5月25日あたりからと思っていました。ずーっとそうでしたから。 ところが、昨夜近所への連絡の役目があり外へ出てみると、なんと蛍が数匹飛んでいるのですね。5月14日。例年からするとかな...
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春が、来た

春を感じるのは、風だったり花だったり、舌だったり……というわけで、今年も筍やタラの芽を食する喜びを味わっています。世話をしたつもりはないチューリップがいつの間にか顔を出し、畑の端から春を喜ぶかのように咲いています。好天が続くので、夏に向け...
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梅咲きて ささめ霜舞ふ むくろかな

霜が降りた朝です。しだれ梅の花がいくつか開き始めています。と、ふと目を落とすと、鳥の死骸発見。まだ目が開いていて、あまり時間は経過していない様子。近づいてみると見かけたことのない鳥のようです。頭部に赤い模様があるので、ケラ(キツツキの類)...
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霜おける錠鳴りて鳥は瞳伏す 十年(ととせ)に一度の大雪と言ふ

予報の通り、確かに大雪が降りました。寒さが平気なはずの鶏たちも戸惑っています。いつもなら扉を早く開けよと夜明けからせがむのですが、今朝は扉が開いても外へ踏み出せずにいます。鶏小屋の中を覗いてみると、あれまあ、殻のない卵が産み落とされたまま...
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餅つけば 腹が鳴るなり 年を越し

今年も総力を注いでの餅つき。参加者は、年々減って参りますね。子ども達は成長とともに都会へ出て行ったり、あるいは受験を控えていたり、高齢者はそれなりの理由で居なくなったり……。 それでも餅つきができることを喜ばねばなりませんね。使う餅...
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柿干せば 膝が鳴るなり その親父

昨年米寿を迎えた私の父が、技術を後世に伝えねば、と久しぶりに干し柿を作りました。足がすくむほどの高きに登り、柿の実を一つ一つ摘み取り、ヘタを取り皮を剥きましたら、それを10個ずつ竹串にさし、ワラ縄で串5本を組み込みます。日当たりの良いとこ...
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私はこの巣箱に何を託そうとしているのだろう

今朝、庭に巣箱を掛けた。野鳥学の世界では、巣箱を掛けるのは秋もしくは冬と決まっているらしい。実はこれまでにも二度試したことがある。一つは、冬。もう一つは秋にだった。しかし、これだけの数村を飛び回っているというのに、小鳥たちはすんなりと巣箱...
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